Topaztan’s blog

映画やドラマの感想や考察をつづっています

2022-01-01から1年間の記事一覧

真面目が肝心…?倫理観と人となりがごっちゃになった世界〜『鎌倉殿の13人』

今年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』を視聴中です。このドラマでは人物評価として真面目という言葉がどうもキーワードになっているようです。特にそれが現れたのが47回の「ある朝敵、ある演説」でした。 そこで北条政子が有名な演説をする時に、歴史的に伝わっ…

ドラマ『ロキ』とファシズム

昨年からディズニープラスで配信されているドラマ『ロキ』について以前分析しましたが、このドラマでは大変興味深いことに、「ファシスト」という言葉が登場しました。 その言葉を発したのは「シルヴィ」という登場人物です。彼女はTVA(時間変異取締局)に、T…

ヴァルキリーを王にしたのは誰?ムジョルニアは誰が持てる設定なの?〜演説好きソーを中心としたヒーローショー『ソー: ラブ&サンダー』

『ソー: ラブ&サンダー』を7/10に観てきました。同じタイカ・ワイティティ監督が監督した前作『マイティー・ソー バトルロイヤル』(2017)も大好きだったので、どういう風になるか—特に予告編にあったジェーン版マイティ・ソーやヴァルキリーがソーと共に冒…

新成人への教訓の数々とロボトミーの恐怖〜『スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム』

『スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム』を、1/7に鑑賞しました。その後吹替版も鑑賞しました。 本作は多くの人が述べているように、様々な要素が詰まったとても素晴らしい映画だと思いました。他のバースのスパイダーマン達との邂逅と励まし、親友たちとの…

『フリー・ガイ』〜その一歩が踏み出せない若い人向けの物語だが…〜

『フリー・ガイ』(2021)をディズニー+で視聴しました。ネットではかなり評判よかったので、とても楽しみにしてました。 結論から言えば、私にはあまり「刺さらない」映画でした。かわりばえのしない毎日、何か少しでも名をあげることなど一回もなく、無名の…

老いと現代の価値観についていけないマジョリティ女性の不安〜『AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章』

12/29から配信され始めたセックス・アンド・ザ・シティの新章、第1話を観ました。 全体としては、昔のシリーズの焼き直しにはあまりなっておらず、年齢を重ねた女性たちの、いわば等身大の姿を描こうとした点は好感が持てるものでした。 たとえば諸事情あっ…